歯ブラシだけで完璧な口腔ケアはできないのはご存じでしょうか。歯の外側、内側を丁寧に磨いたとしても、歯と歯の間の部分まではなかなか磨けていないのが実情です。

歯と歯の間は健康である人の場合には、あまりあいていませんので基本的にはデンタルフロスと呼ばれるきれにくい糸ようじ系のものを使うことが推奨されます。

歯と歯の間にデンタルフロスをゆっくりとスライドさせながら弓を引くように引き下ろしていき、また弓を引くように引き上げていくといった動作によって歯の隙間の汚れをこそぎ取ってくれます。フロスの種類も各メーカーそれぞれ特徴を持たせているようです。

私も国内外で発売されているほとんどすべてのフロスは試してみておりますが、次の製品には以下のような特徴があります。

デンタルフロス ジョンソン&ジョンソン社製

アメリカ製のこのフロスは、さすが衛生用品の老舗のものだけに、ずっと昔から現在までそのままの製品が続いており、プロの衛生士さんも個人的に根強い愛用者が多いようです。ワックスのついているものの方が最初は使いやすいようです。

ウルトラフロス ライオン社製

臼歯部などに使いやすいように配慮された形態に作られており、かなり丈夫な糸を使っているために何度も使える点は非常に評価できます。値段的に少々高いですがなかなかのすぐれも。なので、個人的に愛用しております。

ルシェロ フロッサー GC社製

フロスのついたヘッド部分がディスポーザブルで取り外せるようになっており、使い捨てで新しいヘッドと交換できるようになっている点は、評価できます。ただし、ヘッドの固定されている部分が遊びがあり多少動き過ぎる。なので、細かいコントロールがしにくい感じがします。

フロアフロス オーラルケア社製

糸の形状にわざと毛羽立ちができるように細かく作られており、歯と歯の隣接面にたまったプラークを非常に効率よくかきだせるというのが特徴です。もし銀歯などのかぶせ物が適合状態のさほど良くないもの入っている場合にはこの毛羽立ちがすぐにギャップに噛んでしまい、変に歯間に残ってしまうという欠点がある。なので、何もかぶせ物などが入っていないところにお勧めです。

エアーフロス フィリップス社製

この機械は上の4つのいわゆる糸のついたものとは一線を画している目新しい歯間清掃用具です。

ものすごい圧力でタンクに入れた水や洗口剤などをノズルから強力に噴出させて、一瞬にして歯間のプラークを吹き飛ばしてしまいます。その圧力で歯肉のマッサージ効果も期待できます。臼歯部分や、ブリッジなどの補綴物がある場合など、デンタルフロスを入れにくい方にお勧めです。上記の4つのいずれかのフロスで磨いた後に合わせて仕上げに行えば完璧な口腔清掃が実現できます。

フロスがどうしても面倒な人はとりあえずこれを買って使ってみれば、口腔ケア入門編としてもお勧めできそうです。