当院では一般歯科治療と並行して噛み合わせの治療に力をいれています

噛み合わせの治療は一般の歯科治療とは異なり、修復的な治療ではなく、より良い状態をつくりだす治療です。

見た目の美しさはもちろん必要ですが、いかに体と機能的に長期にわたって、安定した状態を作り出すことができるか…といったことはさらに重要と考えます。

そのために、治療前のお口の中の状態だけでなく、コンピュータを使って顎の動きを解析したり、横からの骨格の写真、全身のバランスに狂いがないか等、じっくりと審査して、その患者さんにとっての現状を把握したうえで、治療方法を決定していきます。

ストレス発散の場としての夜の歯ぎしりや食いしばり

現代社会は高度な情報にあふれその中で暮らしている現代人は、昔の人に比べて、多くのストレスに悩まされることがふえてきています。

ストレスをスポーツや自分の趣味やかけがえのない家族とのだんらんですべてなくすことができるのであれば、 そんなに簡単なことはありませんが、現実問題として、時間におわれてそんなストレスの発散がなかなかできない方のほうが 多いようです。

それでも人間の脳はストレスを何とかコントロールしようとします。最近の研究では夜間無意識下にて行われる歯軋りやクイシバリがストレス発散の場としてかなり重要であるという考えがひろまってきました。

それを止めるのではなく受け止められる噛み合わせ作りが大事

つまり、ストレスは人間が生きている限り誰もが抱えているものであるから、それをなくすことはできません。それでもスムースに夜間の無意識下にてそれができるようにしてやることは非常に重要であるというわけです。

そのためには、通常28本ある健全歯がすべて調和の取れたしっかりとしたかみ合わせと、それを動かしたときに干渉なく無理なく動かせるようにしてやることが非常に重用だということです。

体に合った正しい矯正、しっかりと考えて作られた被せ物や義歯の噛み合わせ部分の形態はこういったことから考えると、人間の顎、歯そして、脳のストレスにまで好影響をあたえることにつながっていきます。

噛み合わせは、世界中で研究が進んでいる重要分野です

東京歯科大学の石川学長、神奈川歯科大学の佐藤教授、元ウィーン大学のスラヴィチェック教授、新潟大学の河野教授、東京大学の西原教授らはそういった研究の全世界的な研究の第一人者として、更なる研究にむかって研究を続けておられます。

口腔領域の構造と機能をしっかりと解析しそれらの異常に対処するだけの治療ではなく、他の臓器との関連性を考えて、その正常化がどのように役立つかを考えていくことがこれからの歯科医学の目指す目標と考えられましょう。

私共の診療所ではその絶え間ざる歯科医学の変革に遅れることなく日夜スタッフともに新しい概念、研究の成果等を臨床の場にご提供できるように努めていきたいと考えております。